●石神 いしがみ
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古代の岩座という,神の依る岩,岩境のような霊域信仰の遺跡は各地に今も残り,奈良時代の国々の風土記にも,神や仏などの形に似た石の信仰が載っている。さざれ石が巌となるといった成長する石の信仰,魂籠る石としての九石神,石を手むける信仰が仏教と習合した賽の河原の積石信仰や岩船地蔵など,神仏の信仰と石との関わりはきわめて多彩である。石神の地名も多く,その対象・信仰はさまざまである。近年石仏への関心の高まりとともに自然石信仰や石でつくられた神々の像が注目されているが,これらも石仏に刺激されて造立したものが多く,一応石仏研究の範囲に含まれている。長い石器時代を過ごした各民族が石への信仰をもつのは当然のことであり,イースター島の巨石文化も人類の残したなぞの一つになっている。誕生100日目の歯固め石,海から寄り来る神を海中の小石に托して拾い祭ることから重軽様など,石と民俗とのかかわりにはきわめて深いものがある。
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