●違憲立法審査権 いけんりっぽうしんさけん
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ある国家行為が国の最高法規である憲法に適合するかしないかを決定する権限。厳密には,法令(法律と命令)についての法令審査権と,そのなかでもとくに法律について行使される違憲立法審査権とは区別されるべきであるが,これらは通常区別されることなく用いられることが多い。違憲立法審査権は,ベルギーのように立法部が行使するところもあるが,多くは独立の審査機関によって行使される。この場合,西ドイツ,オーストリアの憲法裁判所やフランスの憲法院のように違憲審査のために特別に設けられた憲法上の機関において一定の手続に従い,具体的な事件とは無関係に,法律の憲法適合性を判断する制度(抽象的違憲審査制)と,アメリカやその影響を受けている日本のように通常の司法裁判所が,具体的に提起された事件に付随して国家行為の違憲性の有無の審査を行う制度(具体的違憲審査制,または付随的違憲審査制)とがある。違憲審査の結果,違憲と判断された国家行為は,抽象的違憲審査制のもとで一般的に効力を失い(一般的効力説),具体的違憲審査制においては当該事件の当事者のあいだだけで効力を失う(個別的効力説)。〔参考文献〕宮澤俊義『日本國憲法』法律学体系コンメンタール,1971,日本評論社
覚道豊治『憲法』1973,ミネルヴァ書房 樋口陽一『比較憲法』1977,青林書院新社