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●畏敬の念 いけいのねん

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 「畏敬」とは,心から服し敬うことである。崇高なもの・偉大なものをかしこまり敬うことで,人間の力を超えたもの,人間存在の根源をなす生命に対する深い心情であるといえる。人間は有限な存在であるが,有限であるとの自覚は,なにか人間の力を超えた無限なものの前に対することによって生み出されるものである。有限な存在である自覚をもつことにより,今ここに生きる人間を大切にしようとする。そこに人問を尊重するよりどころがあり,それは人間を超えた無限なものに支えられている人間の真の姿があるとされる。すべての人間が,かけがえのない人格をもち,それを尊敬することが道徳の根本であるとして,人格主義の道徳説を確立したドイツの哲学者カントは,人間の尊厳を人間に対する畏敬の念によって基礎づけている。このことから,道徳教育において畏敬の念を育成することを重要視する考え方もなされる。