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●郁達夫 いくたつふ

アジア 中華人民共和国 AD1896 清

 1896〜1945 中国現代文学の中心的サークル,創造社を代表する作家。浙江省富陽県の没落読書人の家に生まれた。杭州の中学を転々としたのち,18歳のとき日本に渡り(自伝『わが夢わが青春』),初め医学を志したが,やがて第八高等学校の文科に入り,1922年(民国11・大正11)東京大学経済学部を卒業。八高時代に西欧近代文学に目を開き,1921年(民国10・大正10)郭沫若ら留日学生と創造社を結成。帰国後その機関紙「創造季刊」の編集にあたった。八高時代の自分をモデルに異国に学ぶ孤独な青年の性の悶えと弱小民族の悲哀を描いた『沈淪』を1922年出版するや問題作となった。その後北京・武漢・広州の各大学の教壇に立ったが左傾化していた創造社とあわず,魯迅らに接近していった。開戦当初は抗戦陣営で活動したが,失恋して南洋に渡った。1937年(民国26)シンガポールで華僑新聞の編集にあたり同地陥落後,スマトラに移ったが,終戦直後に日本憲兵に暗殺されたという。代表作は上記のほか『春風沈酔の夜』『范々夜』『還魂記』など。