●イギリス自治領 イギリスじちりょう
ヨーロッパ 英国 AD
元来イギリス帝国内で自治権を与えられていた属領を意味したが,今日ではイギリス連邦を構成するイギリス本国を除いた諸国をさす。カナダが1867年に最初の自治領となった。第一次世界大戦で連合国の勝利に貢献したことから自治領諸国は国際的地位を高め,パリ講和会議に代表を送り,国際連盟にも独立国として加入した。しかし,その主権的地位が本国から承認されるのは1926年の帝国会議においてであり,1931年のウェストミンスター憲章で,各自治領はイギリス連邦の構成員として王冠に忠誠を誓う限り,内治外交において本国と対等であることが成文化された。第二次世界大戦前の自治領はすべて白人人口からなる国々であったが,戦後アジア・アフリカの植民地が次々に独立して有色人種からなる連邦構成国が出現した。1949年の共同宣言では,王冠への忠誠も不要となり,イギリス国王は〈独立なる連邦構成諸国の自由なる連合の象徴〉と規定されるにいたった。