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●威海衛 いかいえい

アジア 中華人民共和国 AD 

 現名威海。中国山東省,山東半島北東部の港湾都市で,渤海入口にあたり軍事的要衝。天然の良港である。明代初期1398年(洪武31),登州府寧海州に倭寇防衛のため金山千戸所・百尺崖千戸所が衛所として設置され知られるようになった。清代になって衛が廃されても慣用的に威海衛と呼ばれた。清末に北洋海軍の基地となり,1890年(光緒16),将兵養成所として北洋水師学堂が湾内の劉公島に設立されるに及んで軍事的重要さを増した。日清戦争末期に提督丁汝昌率いる艦隊が,定遠・鎮遠など主力艦を失って壊滅し,下関条約が履行されるための担保として日本が補償占領した地でもある。その後,イギリスが旅順や大連を租借したロシアに対抗し,1898年(光緒24)に沿岸約50kmにわたって租借,砲台を構築し軍隊を駐留させ,土地の収用や施設使用をはかって軍事基地および貿易港とした。ワシントン会議において還付声明が出され,交渉後1930年(民国19)に返還が実現された。現在でも中国海軍の重要な基地として機能している。