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●家印 いえじるし

アジア 日本 AD 

 地域社会において,各家ごとの占有関係を表示するために,家財用具などに墨書ないし刻印して記される占有標の一つ。同種のものとして,共有地の立木や伐採した木材などの占有を示す木印,放牧した牛馬の占有を示す耳印などがある。家印の形態は全国各地でほぼ共通し,概して単純である。代表的なものは苗字や屋号からとった漢字,カタカナの一字を符号で囲った形態で,家印の呼称が屋号となり両者が不可分に結びつく地方もある。また本家・分家間では,文字ないし符号を共有する例が少なくない。家印が記されるのは下駄,傘,提灯,什器,農具,漁具など日常生活用具が中心であるが,墓石に家紋と相並んで刻彫しているところもみうける。家紋をオモテモンと呼ぶのに対し家印をウラモンと呼んだり,またノレンジルシと呼ぶ地方もあることから,家印の存在が一般家庭の家紋や商家の商標の発生の基盤となったのではないかと考えられている。

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