●アンリ3世 アンリさんせい
ヨーロッパ フランス共和国 AD1551 フランス王国
1551〜89(在位1574〜89) ヴァロワ朝最後のフランス王。アンリ2世とカトリーヌ=ド=メディシスの第3王子。王子時代から武人の名声が高かった。1573年ポーランド王に擁立され,翌年兄シャルル9世の死によりフランス王に即位。おりからユグノー戦争の末期にあたり,党派的怨恨と宗教的狂熱のためフランスの政情は混乱をきわめていた。王は政治基盤としてカトリック同盟を組織する(1576)が,実質上の指導権はギーズ公アンリが掌握した。政局は王・公,およびアンリ=ド=ベアルン(新教派,のちのアンリ4世)の力関係の上に展開した。“3アンリの戦争”である。スペインと戦って敗れ,カトリック同盟の反抗によってパリを追われ身に危険を感じる状態となって王は反撃に出る。ギース公を暗殺させ(1588),アンリ=ド=ベアルンと結んで公然とカトリック同盟に敵対したが,1修道僧に暗殺され,ヴァロワ朝は断絶した。フランス史上不人気な王の1人だが,複雑な性格で未解明の部分も多い。