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●粟穂・稗穂 あわぼ・ひえぼ

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 「あぼへぼ」ともいわれている。小正月(旧正月14〜16日)に行うアワやヒエの豊作祈願の呪法。ヌルデの木を10cm前後に切り,皮をむいて白くなったものを粟穂といい,皮つきのままのものを稗穂という。すなわちヌルデの木を理想的に豊熟したアワやヒエに見立てるのである。ふつう,ヌルデの木を6本ずつ束ね,それを割竹にさして,庭先や堆肥の上に立てたり,縄につるしたりする。しかし粟穂だけをつくる所があったり,ヌルデの代わりに餅を用いる所もあり,地域差も大きい。例えば,津軽地方の場合は,柳の枝に小餅をつけたものを稗穂といい,藁束に小餅をつけたものを粟穂と呼んでいる。アワやヒエは短期間で成熟収穫できることから稲作が困難な山間部の畑作地でも栽培できた。東北地方でもっともこの行事が盛んである理由もそこにある。東北地方を中心にこの予祝的儀礼は全国的に広まったが,第二次世界大戦後には行われなくなったところも多い。