●アマルナ文書 アマルナぶんしょ
古代エジプトの新王国時代の粘土板に記された外交書簡。中部エジプトのテル=エル=アマルナにある第18王朝の王アメンホテップ4世(イクナートン)が築いた新都アケト‐アトンの文書庫跡から,1887年地元の農婦が偶然発見したもので,当初,鑑定したルーブル美術館では偽物と断定したが,その価値をみぬいたイギリスの考古学者バッジが入手し,大英博物館に収めた。ベルリンとカイロの博物館に所蔵されているものと合わせると,現在約360通で,当時の国際語アッカド語が楔形文字で粘土板に刻まれている。それはエジプト王アメンホテップ3世と,その後継王アメンホテップ4世にあてた,ミタンニ・バビロニア・ハッティなどの近隣大国の王や,シリア・パレスティナ地方の小君主からの公式文書であった。記載された内容も多岐にわたり,前14世紀の国際情勢の動向や,エジプトの内政を知る上でのきわめて貴重な資料となっている。