●アーヘン聖堂 アーヘンせいどう
AD
フランク王国のカール大帝がアーヘンの宮廷の一部として建てた宮廷付属礼拝堂でカロリング朝美術の代表的な建築。メッツの建築家オドーの設計により,796年着工,805年に完成した。外部は後世の改修により創建当時とはたいへん異なっているが,八角集中式建築の中央部がカロリング朝の原初形態を残している。八角堂は中心をめぐって8本の巨大な基柱が建てられ,中央部と周廊を仕切っている。中央部は円蓋でおおわれ,周廊は2層に仕切られた階上廊をもち,各々が2本の小円柱で支えられ,ギャラリーを蔵している。全体的にオドーが訪問したことのある北部イタリアのラヴェンナにあるサン=ヴィターレ聖堂の影響を強く受けている。歴代のフランク国王・神聖ローマ皇帝はアーヘン聖堂で戴冠式を行った。聖堂を飾っていた黙示録的図像は失われて現存しないが,堂内には今日でも多くの中世の写本や金属工芸品が保存されている。