●阿部信行内閣 あべのぶゆきないかく
アジア 日本 AD1939 昭和
1939年(昭和14)8月30日から翌年の1月14日までの内閣。独ソ不可侵条約など,欧州の情勢に対処できなくなった平沼騏一郎内閣のあとを受けて成立した。36代首相となった阿部は陸軍大将で退役した軍人出身であって,内閣も陸軍の擁立によるものであった。当時,欧州では第二次世界大戦が行われており,日中戦争も解決できないまま続行されている状態にあった。それに対し,阿部内閣は,少数閣僚制で閣議を中心とし,行政権を集中させようと企て,第二次世界大戦には不介入,米・英・ソとは協調外交,日中戦争は早期解決との方針を打ち出した。しかし,日中戦争は解決の糸口を見出せず,国内では,軍需産業への物資動員と干ばつの影響による物価上昇に対してとった価格等統制令などの抑制策は失敗し,貿易省設置問題などで外務省や枢密院と対立するなど,政治力の弱さを露呈したため,陸軍の支持も失って総辞職した。5カ月にも満たない短命内閣であった。