●アフガン戦争 アフガンせんそう
ヨーロッパ 英国 AD
19世紀初頭までにインドを掌握したイギリスとアフガニスタンとの3回の戦争。インドの保全と権益を守るために,ロシアの南下政策を阻止することがイギリスの戦争目的。第1次戦争はアフガンの領有が目的ではなく,3王統に分裂した地域を統一し,ロシアの緩衝国に仕立てあげることにあった。結果的にはバーラクザーイ朝が勝利を収め,ここにアフガニスタンが成立した(1842)。第2次戦争は,この王朝がロシアとの接近を深めたことからおこり,その結果,イギリスは同国を保護国としたが,対ロシアの緩衝国として役立たなかったため,イギリスは領土を奪取,これを北西辺境州として自領に取り込むなどの措置を講じた。こうしてアフガニスタンは領土を切り取られたために,その中心的な民族であるパターン族が現在のパキスタンに分布するようになった。第一次世界大戦後の1919年,第3次戦争でアフガニスタンは敗北したが,イギリスは,革命ロシアが領土拡張政策を断念したとの判断と王国が社会主義の対抗勢力であるとの理解から,アフガニスタンは主権を完全に回複した。