●アナトリア
アジア トルコ共和国 AD
一般に“小アジア”と呼ばれる約75万平方kmの半島で,現在のトルコ領土の大部分にあたる。ビザツ帝国の東方に所在したので,ギリシア語の「太陽が昇る」anatoleに由来してこの名が付いた。圧倒的に山地の多い半島で,主要都市は内陸のアンカラ,西端のイズミールなど。古来アジアとヨーロッパの接触の要所で,前3500年ごろすでに小アジア人と呼ばれる原住民がいたが,前20世紀末から印欧語族のヒッタイト王国が成立した。前1200年ごろヨーロッパからトラキア人が侵入しフリギア王国を築いたが,前546年にはペルシア人がアナトリアを支配した。ヘレニズム時代に西南部に多くのギリシア人都市がつくられた。前190年からローマ帝国,その後ビザツ帝国の領土となったが,11世紀にはセルジュク=トルコ,14世紀にはオスマン=トルコの支配下に入った。第一次世界大戦後ギリシアがイズミール(スミルナ)奪回を試みて失敗してのち,ギリシア人が追放された。