●アゾフ海 アゾフかい
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ヨーロッパーロシアの黒海北岸にある面積3万7,584平方kmの内海で,ケルチ海峡によって黒海に通じる。主要な港はロストフ・タガンログ・ジダーノフなどで,穀物・石炭・石油の輸出を中心とする沿岸貿易や漁業が盛んである。古代先住民族はこの海を“水の母”(テマレンダ)Temarendaと呼び,古代ギリシア・ローマ時代には沿岸にギリシア人植民地が築かれた。中世に入りオスマン=トルコ領となったが,コサックがしばしば占拠した。1695〜96年にロシアのピョートル大帝(在位1682〜1725)は“アゾフ遠征”を行い同地を占領したが,スウェーデン=トルコ連合軍に敗れ,1711年にトルコに奪還された。1736〜39年の露土戦争の結果,ロシアはアゾフ地方の支配権と黒海での通商権を獲得した。さらにエカチェリーナ2世(在位1762〜1792)の時代にロシアは黒海北岸のいくつかの拠点を獲得し,1854〜56年のクリミア戦争で制約を受けたものの,1878年以降黒海支配を確立した。