●アシャンティ
アフリカ ガーナ共和国 AD
西アフリカのガーナ共和国中部に居住するアカン系の種族。18世紀初頭,伝説的英雄オセイ=トウトウによって統一され,それまで対立抗争をつづけていた多数の首長国は,連合王国を形成することになる。王国は急速に版図を拡大し,18世紀中ごろにはガーナの過半を支配下に置いた。当時この地域は多量の金を産出しており,王権の象徴も黄金製の椅子であった。国王アサンテヘネは神格化された存在ではあったが,その権力は長老の評議会や司祭団など,いくつもの集団の監視下に置かれ,住民の利益に反する行動は許されない仕組みになっていた。ヨーロッパとの交易は,アシャンティ経済の重要な一環をなし,金や奴隷を送り出していた。しかし19世紀近くになると,イギリスが海岸部を支配下に置き,両者の関係はしだいに険悪化した。1874年イギリス軍は王国首都クマシを征圧し,1900年の反乱も一年の戦いののちに退けた。しかしアシャンティの反攻は止まらず,その後も長いあいだイギリスを苦しめつづけたのである。