●アジャータシャトル
アジア インド BC491
阿闍世王。(在位前491〜前459?)前5世紀のインドのマガダ国,シャイシュナーガ朝第6代の王。ジャイナ教の伝えではクーニカといわれる。仏教の伝えでは,若くして仏教教団の反逆者であるデーヴァダッタと親交を結び,仏教の保護者であった父王ビンビサーサを監禁・獄死させた。即位するとビンビサーラ王妃コーサラデーヴィーの兄コーサラ国王パセナディに妹の婚資として与えていた土地の返還を求めて抗争がおこったが,これと和解すると,アジャータシャトルは生母の国ヴィデーハを併合してマガダ国を当時のインド第一の強国にした。仏典にいう16王国が割拠した北部インドが激しい生存競争を繰り返し,有力なものが他を併合して領域国家へと成長した結果,マガダとコーサラの最後の覇権争いでマガダ国が勝利を収め,シャイシュナーガ朝・ナンダ朝をへて,マウリヤ朝による全インド古代統一帝国出現にいたる。ブッダとほぼ同時代のアジャータシャトルは,のちには仏教に帰依し,ブッダの死後,首都ラージャグリハ(王舎城)で行われた第1回仏典結集(けつじゅう)を保護し善政をしいた。