●アシアニック民族 アシアニックみんぞく
AD
古代オリエントで活躍した諸民族のうちセム系民族(アッカド人・アッシリア人・ウガリット人・アラム人など)とインド=ヨーロッパ系民族(ヒッタイト人・ルーウィ人など)を除くアジア起源と考えられる諸民族の総称。現在ではあまり用いられない。主要なアシアニック民族は,バビロニア文化をシリア人・ヒッタイト人などに伝えたフッリ人(『旧約聖書』のホリ人),イラン南部のエラム人,バビロン第1王朝を倒し約500年間メソポタミアを支配したカッシート人,古代アルメニアのウラルトゥ人,アッカド王国を倒したグチ人,小アジアの原住民であったハッティ人などがある。人種的にはアルメノイド亜人種に属すると考えられ,言語的にはフッリ語とウラルトゥ語の近縁性が確証されつつあり,さらにこれら両言語とエラム語との類似性も指摘されている。いずれも能格言語に属するといわれる。グチ語・ハッティ語・カッシート語などの言語資料は現段階では十分でない。