●アカイア同盟 アカイアどうめい
ヨーロッパ ギリシャ共和国 AD
前4世紀半ば以後のマケドニアの支配に抵抗して,ペロポンネソス半島北岸のアカイア地方の四つのポリスが,前280年に結成した同盟。本来,ギリシア人のポリスは閉鎖的な市民身分を基盤として,経済的な自給自足の原則とともに政治的には自治を維持してポリスの枠を超えた民族的な国家をつくるにはいたらなかった。アカイア同盟は,古くからギリシア人のあいだに根ざしていたポリス分立主義を克服して成立し,同盟市民権をもつ者には同盟総会での選挙権がポリスを超えて与えられていた。同盟は一つのポリスが指導権を得ることを禁止し,同盟本部もなく,同盟総会はアイギオンのゼウス=アマリオスの神殿で行われた。同盟の政策,作戦は代表者によってたてられ,軍隊の指揮にあたる者は毎年選挙によって選ばれた。注目すべきことには,古くから繁栄していたポリスはこのような新しい型の同盟を形成することができず,従来,何の指導的役割も果たさなかった地方の小地域が新しい同盟を成立させることができたのである。この同盟は狭いポリスの限界を破ろうとした重要な一歩であった。前146年のアカイア戦争の後に,同盟は解体され,その後まもなく,ローマ帝国の支配下に小規模の同盟が形成されるようになった。