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●アウグスティヌス

AD354 

 354〜430 古代西方キリスト教会最大の教父・神学者。北アフリカのヌミディア地方のタガステで,異教徒の父とキリスト教徒の母のあいだに生まれる。青年時代にカルタゴで修辞学を学ぶが,肉欲と真理探究の煩悶のなかでマニ教に帰依。故郷やカルタゴで教師をしたのち,ローマに渡り,ついで384年ミラノに修辞学教師として赴任した。そこで新プラトン主義哲学と司教アンブロシウスの影響を受けて,キリスト教への傾斜を深め,387年洗礼を受けた。その後,故郷に帰り一時修道生活に入るが,推挙を受けてヒッポで司祭,その後396年に単独司教に叙階され,死去までの34年間その職にあった。マニ教・ドナトゥス派ペラギウスらとの論争を通じて,使徒時代以来のキリスト教教義と,ギリシア・ローマ思想を結合することにつとめ,カトリック教会教義の確立に貢献した。その意味では古代的な限界をもっており,また中世ヨーロッパに正しく理解されたわけでもなかったが,神学論争のなかで,対立する両陣営がともに自派の典拠として引用することも多く,彼の権威はきわめて高かった。著書に,『告白緑』『神の国』『自由意志論』『三位一体論』を初めとし,多数ある。