●アイヤール
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アッバース朝中期(9世紀)以降,イスラーム諸都市で活躍した任侠無頼の人々。別称としてシュッタール・フィトヤーン・アフダースなどともいう。彼らはカリフの軍に加わったり,富商や高級官僚の家を襲ったりしたが,その集団はしだいに組織化され,一定の自治組織をもち,街区の防衛や祭礼・年中行事をとりしきった。シリアやイラク北西部(ジャジーラ)ではアフダースと呼ばれ,イラク・イランのアイヤールよりもより公共的で警察の機能をもち,強力な軍事力をもち,ときには行政権も握った。アイヤールやアフダースはアリーフまたはライースと呼ばれる頭目を選び,市場の商人からの保護料を財源とした。都市の治安は彼らによって守られていたので,一般市民からも支持されたが,彼らの地盤とする街区間の抗争や,スンナ派とシーア派に分かれての抗争が勃発することも少なくなかった。