●IBM アイ・ビー・エム
北アメリカ アメリカ合衆国 AD
International Business Machines Co.,Ltd.の略称である。世界最大のコンピュータ会社。事業をしている国は132カ国,従業員数は36万9,545名で,世界に21の研究所と44の工場を有する多国籍企業である。今日,世界の先進工業国の政治・経済・学問・文化のあらゆる部面に情報管理思想と技術が導入されているが,IBMはその先駆的役割を果たした。前身は1911年に設立されたコンピューティング=タビュレーティング=レコーディング社(CTR)である。米国連邦政府国勢調査局に籍を置く統計学者ハーマン=ホレリス博士がパンチ=カードに蓄えられたデータの加算,集計ができるタビュレーティング=マシンを発明し,1890年の米国国勢調査で革命的な威力を発揮した。1855年にはコンピューティング=スケールの特許がジュリアス=E=ピトラットによって,1888年にはタイム=レコーダーがウィラード=バンディによって考案された。これらの発明・考案を基礎に3つの別会社が設立され,1911年,3社合併してCTR社となり,1924年IBMと改称した。最初のデジタル=コンピュータであるオートマチック=シークェンス=コントロールド=カルキュレータはハーヴァード大学のハワード=エイケン教授との共同開発作業をへて1944年に完成。第二次世界大戦中は全施設を軍部に開放し,兵器製造・情報処理技術の開発に著しい進展をみせた。戦後も官民双方の大型プロジェクトにたずさわり,次々と新機器を発明・改善していった。1952年に初の量産機IBM701コンピュータが生産され,1秒間の演算回数2万1,000回という画期的なものであったのが,現在の高性能コンピュータでは1秒間に数百万命令を実行できるまでになっている。エレクトロニクスの急激な発展とともにデータ処理機器やデータ処理技法に熾烈な競争が展開され,後発のコンピュータ会社の研究も進んできて,かつてのようにIBM独走の業界ではなくなりつつある。日本IBMは1925年(大正14)に森村組がIBMの日本代理店権を獲得したときを創業としている。現在は約1万5,000名の社員を有し,東京と藤沢に応用と商品開発の2研究所があり,藤沢と滋賀県野洲に2工場がある。一時頭脳の流出と騒がれた1973年度ノーベル物理学賞の江崎玲於奈博士はIBM(米国)フェロー(主任研究員)である。